大野拓朗、高橋大輔ら出演『Love and Information』オフィシャルレポート到着!

イギリスを代表する劇作家キャリル・チャーチルが2012年に発表した戯曲「Love and Information」が、R Plays Companyにより日本初の一般上演として、本日5月16日(土)にKAAT神奈川芸術劇場 大スタジオで初日を迎える。

科学・宗教・記憶・孤独・秘密・テクノロジー——現代社会を象徴する断片的なシーンを積み重る本作。演出は桐山知也が務める。

前日となる15日には、公開ゲネプロと囲み取材が開催。以下、オフィシャルレポートを紹介する。

ゲネプロレポート

舞台上にあるのは、美しい糸が連なる幕と、その背後に並ぶ椅子だけ。装飾を極限まで削ぎ落としたシンプルな空間の中から、俳優たちの「声」だけが客席へと届いてくる。

兄弟なのだろうか、恋人か、はたまた思いがけない関係性なのだろうか——。

耳を澄ませるうちに、さまざまな境遇に置かれた人物たちが短い対話の中で次々と立ち現れてくる。照明や音響効果も相まって、のめり込んでいくような感覚を覚えた。

本作は、特定の登場人物や決まったストーリーを持たない短いシーンの積み重ねで構成されている。各シーンにはタイトルがつけられているが、それと内容が必ずしも一致していないように感じるのも本作の妙味のひとつだ。

一見複雑に思えるかもしれないが、実際の会話は至ってシンプルで、ユーモラスな掛け合いが心地よく続く。

科学・宗教・記憶・孤独・テクノロジーといった現代社会の断片が積み重なりながら、「愛」と「情報」というテーマへと収束していく構造は、台本…いや、iPadを片手に俳優達が紡ぎ出す「リーディング公演」という形式と見事にかみ合っている。

大野拓朗や大石継太などの演劇常連メンバーに加え、演劇初挑戦のフィギュアスケートオリンピアンである高橋大輔らが個性豊かな表現で輝きを放ち、声だけで無数の人物と関係性を生み出していく様は、このリーディング公演ならではの醍醐味と言えるだろう。

「演劇界のピカソ」とも称される87歳の劇作家キャリル・チャーチルが10年以上前に発表した本作の、日本初となる一般公演を手がけたのは、俳優兼プロデューサー・佐藤玲。エミー賞受賞の世界的ドラマシリーズ『SHOGUN 将軍 season2』にも出演する佐藤が、R Plays Companyを立ち上げてわずか3年でこの挑戦的な企画を実現させた。さらに100名以上の応募者からオーディションで選ばれた若手10名によるネクストチームを設けるなど、次の世代への目配りにも余念がない。自身もまだ33歳という佐藤の姿勢は、本公演のあり方そのものを体現している。

演出・桐山知也、翻訳・髙田曜子、美術・伊藤雅子をはじめとするスタッフ陣も充実し、リーディング公演としての完成度は高い。丁寧に言葉を紡ぎ、緻密に構築されたこの舞台が、いつかリーディングの枠を超え、新たな形で上演される日を心待ちにしたい。

またゲネプロを終え、メインチームのキャスト8名と演出の桐山が囲み取材に応じた。

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