
翌7月20日、メディア取材対応に追われた是枝監督は、その後、ニューヨーク地元の劇場IFCセンターで行われた先行上映に登壇した。
前日に続き満席となった会場では、上映後にRyan Lattanzio氏(IndieWire)がモデレーターを務めるQ&Aが行われた。

過去作との連動があるのかという質問に対して是枝監督は「過去作と繋ぎながら作っているわけでは勿論ないが、親を喪った時に『歩いても 歩いても』を作り、子が生まれた時に『そして父になる』を作り、子供が学校を卒業したこのタイミングに『箱の中の羊』を作った、とたまたま人生のタイミングは映画の視点と重なったとも言える」と答えた。
また、故障した体の修理シーンの撮影方法についての質問に対しては、「CGIではなくお腹の中も含めて特殊造形チームが作ってくれた。里夢君の身体はあの模型の台の下に隠れさせて撮影する昔ながらのフィジカルな方法にこだわった」と説明。
さらに本作の着想となった死者の蘇りビジネスや、AIについての質問に対しては「中国の蘇りビジネスは韓国や日本などアジアでも進んでいる気がするが、国や地域によっては捉え方が異なり受け入れるのが難しいところもあるのではないか、日本は鉄腕アトムやドラえもんなどフィクションでも馴染みがあり、また人間を世界の真ん中に置いて全てを支配するのではなく自然や災害がある前提で生きていく考えが根付いている。つまり生成AIに関しても同じように捉えていて、支配しないといけないという恐怖感が西洋ほど強くないのかも。東洋と西洋では、取材で受ける質問のニュアンスが違うのはそういうことなのかなと感じている。」と是枝監督が感じた違いについても述べた。

Q&A終了後、是枝監督は多くのファンに囲まれ、サインや写真撮影に応じた。
提供:オフィシャルレポート
作品情報
『箱の中の羊』
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:綾瀬はるか、大悟(千鳥)、桒木里夢、清野菜名、寛一郎、柊木陽太、角田晃広、野呂佳代、星野真里、中島歩、余貴美子、田中泯
音楽:坂東祐大
製作:フジテレビジョン ギャガ 東宝 AOI Pro.
製作プロダクション:AOI Pro.
配給:東宝 ギャガ
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公式サイト:gaga.ne.jp/hakononakanohitsuji
